この記事の要点
- 必要なものは「契約(ドメイン・サーバー)」「素材(ロゴ・写真)」「情報(会社情報・原稿)」「体制(担当者・ログイン情報の管理)」の4分類で考える。
- 外注しても、情報と素材の多くは発注側にしか用意できない。準備が遅れると公開も遅れる。
- ドメインとサーバーは、外注する場合も自社名義で契約しておくと、将来の引き継ぎで困らない。
- 準備は「目的→ページ構成→原稿→写真→契約」の順に進めると無駄がない。
ホームページ作成に必要なものの全体像
まず全体像を見ておきましょう。必要なものは、お金を払って手に入れる「契約」、見た目を作る「素材」、中身になる「情報」、公開後に回していくための「体制」に分かれます。
このうち「契約」は、外注すれば制作会社が代わりに手配してくれることもあります。一方、「素材」と「情報」は、事業者しか持っていないものが大半です。制作会社に任せても、ここが用意できないとホームページは完成しません。
1. 契約:ドメイン・サーバー・テーマ
ドメイン
ドメインは、example.co.jp のようなホームページの住所です。メールアドレスの「@」の後ろにも使われます。会社の名前やサービス名に近い、覚えやすく短いものを選びます。法人なら、日本国内で登記している会社だけが登録できる co.jp を選ぶこともできます。ドメインの選び方は会社のドメイン名の決め方で詳しく説明しています。
レンタルサーバー
サーバーは、ホームページのデータを置いておく場所です。個人や中小企業では、サーバーの一部を借りる「レンタルサーバー」を使うのが一般的です。WordPressを使う場合は、WordPressの動作要件を満たし、簡単にインストールできる機能があるサーバーを選びます。選び方はWordPress用サーバーの選び方を参照してください。
テーマ・作成サービスの利用料
WordPressならテーマ(デザインのひな形)、ノーコードの作成サービスならサービスの月額が必要です。有料テーマは買い切りのものが多く、作成サービスは月額・年額の料金がかかります。
2. 素材:ロゴ・写真・図表
ロゴ
ロゴはホームページの左上やファビコン(ブラウザーのタブに出る小さなアイコン)に使います。できれば、拡大しても粗くならない元データ(デザイナーから受け取ったデータや、SVG・AI・PDFなどの形式)を用意します。画像しか手元にない場合は、そのことを制作側に伝えておきましょう。
写真
ホームページの印象を最も大きく左右するのが写真です。外観、内観、仕事の様子、商品、スタッフ、施工事例など、自社にしかない写真は信頼感につながります。素材サイトの写真は手軽ですが、同業他社と同じ写真になることもあるため、メインの写真はできるだけ自社のものを使うのがおすすめです。
写真の準備チェックリスト
- 外観・入口(初めて来る人が迷わないように)
- 仕事の様子・作業風景(何をしている会社かが伝わる)
- 商品・施工事例・制作物(掲載の許可を取ったもの)
- 代表・スタッフ(本人に掲載の了承を取る)
- 横長の写真を多めに(トップの大きな画像に使いやすい)
- 明るく、ピントが合っていて、余計なものが写っていない
写真を撮るときの注意点や枚数の目安はテーマ用の写真の準備で詳しく説明しています。人物が写る写真や他人が撮った写真を使うときの注意は画像の著作権を参照してください。
図表・イラスト
料金表、サービスの流れ、所在地の地図、事業の仕組みの図など、文章だけでは伝わりにくい情報は図表にすると伝わりやすくなります。手書きのラフでもよいので、どんな図にしたいかをメモしておくと、制作側が形にしやすくなります。
3. 情報:会社情報・原稿・よくある質問
会社情報(正式な表記)
会社名、所在地、電話番号、FAX、メールアドレス、代表者名、設立年月、資本金、従業員数、事業内容、許認可番号、取引銀行、主要取引先など、会社概要に載せる情報を、登記簿や名刺と一致する正式な表記で整理します。表記ゆれ(株式会社と(株)、番地の書き方など)は、検索エンジンや地図サービスでの扱いにも影響するため、ここで統一しておきます。会社概要の書き方は会社概要の書き方にまとめています。
サービス・商品の説明
サービスごとに、「誰向けか」「何をするか」「料金や期間の目安」「依頼の流れ」「よくある質問」を整理します。専門用語は、お客様が普段使う言葉に言い換えましょう。
実績・お客様の声
実績や事例は、検討している人が最も知りたい情報の一つです。写真、依頼の背景、行ったこと、結果を短くまとめておきます。お客様の名前や写真を出す場合は、事前に許可を取ってください。
法律にかかわる情報
問い合わせフォームで個人情報を受け取るならプライバシーポリシー、ネットで商品やサービスを販売するなら特定商取引法に基づく表記が必要です。詳しくはプライバシーポリシーの作り方と特定商取引法に基づく表記で説明しています。
4. 体制:担当者・確認の流れ・ログイン情報
見落とされがちですが、ホームページを作って運用するには「人」と「決まりごと」も必要です。
| 決めること | 内容 | 決めないと起きること |
|---|---|---|
| 社内の窓口 | 制作会社とのやり取りをする担当者 | 指示がばらばらになり修正が増える |
| 決裁者 | 最終的に公開を判断する人 | 終盤で方向性がひっくり返る |
| 確認の流れ | 誰がどの順番で原稿やデザインを見るか | 確認待ちで工程が止まる |
| ログイン情報の管理 | ドメイン・サーバー・WordPressの情報を誰が保管するか | 担当者の退職で更新できなくなる |
| 更新の担当と頻度 | お知らせや実績を誰がいつ更新するか | 公開後に情報が古いまま放置される |
外注する場合と自分で作る場合の違い
必要なものは同じでも、誰が用意するかが変わります。
| 必要なもの | 外注する場合 | 自分で作る場合 |
|---|---|---|
| ドメイン・サーバー | 自社名義で契約(代行もあり) | 自分で契約 |
| テーマ・デザイン | 制作側 | 自分で選ぶ |
| ロゴ | 自社(制作を依頼することも可) | 自社 |
| 写真 | 自社、または撮影を依頼 | 自社 |
| 会社情報・原稿の材料 | 自社 | 自社 |
| 原稿の文章化 | 自社、または依頼 | 自社 |
| フォームや機能の設定 | 制作側 | 自分で設定 |
| 公開後の更新 | 自社、または保守契約 | 自社 |
外注すれば手間は大きく減りますが、会社情報や原稿の材料、写真といった「中身」の準備は、どちらの場合でも発注側の仕事です。
準備はどの順番で進めるか
必要なものが多いと、どこから手を付けてよいか迷います。おすすめの順番は次のとおりです。
ドメインとサーバーは、契約すればすぐ使えるため、中身の準備が進んでからでも間に合います。逆に、原稿と写真は集めるのに時間がかかるので、最初に着手しましょう。ただし、使いたいドメイン名が他の人に取られてしまう心配がある場合は、先にドメインだけ取得しておくのも一つの方法です。
業種によって追加で必要になるもの
基本の4分類に加えて、業種によっては用意しておきたい情報があります。
| 業種 | 追加で準備したいもの | 理由 |
|---|---|---|
| 飲食店 | メニューと価格、営業時間、定休日、席数、予約方法 | 来店前に確認されることが多い |
| 建設・リフォーム | 施工事例の写真、対応エリア、許可番号、保証内容 | 依頼前に実績と信頼性を確かめたい人が多い |
| 士業・相談業 | 相談の流れ、料金体系、専門分野、資格の登録番号 | 初めての相談は不安が大きい |
| 医療・介護 | 診療時間、アクセス、設備、対応できる内容 | 広告に関する規制にも注意が必要 |
| 採用を強化したい会社 | 仕事内容、1日の流れ、職場の写真、募集要項 | 応募前に働くイメージを持ってもらう |
医療機関のホームページは、医療広告ガイドラインの対象になるため、載せられる表現に制限があります。詳しくは歯科医院のホームページで説明しています。採用ページの書き方は採用ページの書き方を参照してください。
準備を楽にするコツ
- 名刺、会社案内のパンフレット、提案資料など、すでにある資料を集めると原稿の材料になる
- お客様からよく聞かれる質問をメモしておくと、よくある質問のページがすぐ作れる
- 同業他社のホームページを3〜5社見て、載っている情報を書き出すと抜け漏れに気づける
- 写真はスマートフォンでもよいので、明るい時間に横向きで多めに撮っておく
CRAFTのテーマは、会社ホームページに必要なページ構成があらかじめ用意されているため、「どんなページが必要か」を考える手間を減らせます。テーマ1種類10,000円(税込)、導入と初期設定を任せる初回セットアップは19,800円(税込)です。ドメインとサーバーは別途ご用意ください。
よくある質問
ドメインとサーバーは、どちらを先に契約すればいいですか?
どちらが先でも構いませんが、同じ会社でまとめて契約すると設定が簡単になることが多いです。使いたいドメイン名が埋まってしまうのが心配なら、先にドメインだけを取得しておきましょう。
ロゴがなくてもホームページは作れますか?
作れます。会社名を文字で表示するだけでも問題ありません。ロゴは後から差し替えることもできます。
写真が少ない場合はどうすればいいですか?
素材サイトの写真や、イラストで補うことができます。ただし、外観や仕事の様子など、自社らしさが伝わる写真は数枚でもあると信頼感が大きく変わるので、スマートフォンで撮影するだけでも用意することをおすすめします。
原稿は誰が書くべきですか?
内容の材料は自社にしかないため、少なくとも下書きは自社で用意するのが理想です。文章を整える作業だけを制作会社やライターに依頼する方法もあります。
参照した資料
制度や料金は変わることがあります。手続きの前に、公式の最新の案内を確認してください。
確認日 2026.11.07
