この記事の要点
- 書く前に、誰に読んでほしいかと、読んだ後に何をしてほしいかを決める。
- 文章は、結論を先に、1文を短く、専門用語を減らし、具体的な数字や例を入れる。
- ページごとに役割が違う。トップは「何の会社か」、サービス紹介は「何をしてくれて、いくらか」、会社概要は「信頼できるか」を伝える。
- 検索のためにキーワードを詰め込む必要はない。お客様が使う言葉で、役に立つ内容を書くことが大切。
書き始める前に決めること
いきなり文章を書き始めると、言いたいことを並べただけの、読む人にとってわかりにくい文章になりがちです。書き始める前に、次の3つを決めておきましょう。
誰に読んでほしいか
「すべての人」に向けた文章は、結局だれにも響きません。たとえば、同じリフォームの会社でも、「子育て中で、キッチンを使いやすくしたい家族」と「親の家を、手すりのある家に直したい人」では、知りたいことが違います。今いるお客様の中で、いちばん来てほしいお客様を思い浮かべ、その人に話しかけるつもりで書くと、文章が具体的になります。
何を伝えたいか
お客様は、いくつかの会社を比べてから決めることが多いものです。「丁寧な仕事」「お客様第一」といった言葉は、どの会社でも書けるため、違いが伝わりません。「見積もりの後に追加の費用が出ないように、事前に現地を2回見ます」のように、自社が実際にしていることを具体的に書きましょう。
読んだ後にどうしてほしいか
文章を読んで納得したお客様に、次に何をしてほしいのかを決めておきます。電話をしてほしいのか、問い合わせのフォームを送ってほしいのか、店に来てほしいのかによって、ページの最後に置く案内が変わります。案内のボタンの置き方は問い合わせへの誘導で説明しています。
読みやすい文章のコツ
ホームページの文章は、紙の資料と違い、スマホの小さな画面で、流し読みされることが多いものです。最後まで読んでもらうためには、読みやすさを意識することが大切です。
Googleの「SEOスターターガイド」でも、魅力的で役に立つコンテンツに共通する点として、文章が読みやすく、よく整理されていることを挙げています。わかりやすく自然な言葉を使い、誤字脱字や文法の誤りをなくし、長い文章は段落や章に分けて見出しを付けるように勧めています。
| 書き換える前 | 書き換えた後 | ポイント |
|---|---|---|
| 弊社は創業以来、地域の皆様に支えられ、高品質なサービスの提供に努めてまいりました | 〇〇市で20年、外壁と屋根の塗装をしています | 何をしている会社かを先に、具体的に書く |
| ソリューションを提供します | 困りごとを解決します | 専門用語やカタカナ語を減らす |
| 迅速に対応します | お問い合わせには、その日のうちにお返事します | 数字や時間で具体的に書く |
| 安心の価格設定 | 料金はすべて税込で表示し、追加の費用がかかる場合は事前にお伝えします | 安心できる理由を書く |
結論を先に書く
読む人がまず知りたいのは、「この会社は自分の役に立つのか」です。会社の歴史や、あいさつから書き始めるのではなく、「何をしている会社か」「どんな困りごとを解決できるか」を先に書きましょう。詳しい説明は、その後に続けます。
1文を短くする
1つの文に、いくつもの内容を詰め込むと、読みにくくなります。「〜で、〜し、〜なので、〜です」のように長く続く文は、2つか3つの文に分けましょう。目安として、1文は40〜60字程度に収めると読みやすくなります。
専門用語を減らす
業界の中では当たり前の言葉でも、お客様にとってはわからないことがあります。専門用語を使う場合は、その言葉の意味を一言添えるか、ふだんの言葉に言い換えましょう。家族や知り合いなど、業界の外の人に読んでもらうと、わかりにくい言葉に気づけます。
具体的な数字や例を入れる
「たくさんの実績」より「年間〇〇件の施工」、「すぐに対応」より「最短で翌日に伺います」のように、数字を入れると伝わりやすくなります。ただし、数字は事実に基づいたものだけを書きましょう。根拠のない「業界No.1」のような表現は、お客様の信頼を損なうだけでなく、表示のルールに触れるおそれもあります。
段落と見出しで区切る
スマホの画面では、長い段落が続くと、文字が画面いっぱいに並び、読む気を失わせてしまいます。段落は3〜4文程度で区切り、内容が変わるところには見出しを入れましょう。見出しだけを拾い読みしても、ページの内容がわかるようにしておくのが理想です。
ページごとに書く内容
ホームページは、ページごとに役割が違います。それぞれのページで、お客様が知りたいことを書きましょう。
トップページ
トップページの最初の画面では、「何の会社か」がひと目でわかることが大切です。会社の名前だけでなく、「〇〇市の外壁・屋根の塗装」のように、仕事の内容と地域がわかる一言を入れましょう。その下に、自社の強みを3つほど短く並べ、サービス紹介や問い合わせへの案内を置きます。
キャッチコピーは、かっこいい言葉より、わかりやすい言葉を選びましょう。「未来をつくる」のような抽象的な言葉は、何の会社か伝わりません。お客様が抱えている困りごとと、それを自社がどう解決するのかを、一言で表すことを考えます。
サービス紹介
サービス紹介のページでは、何をしてくれるのか、料金はいくらか、どんな流れで進むのかを書きます。お客様が問い合わせをためらう大きな理由の1つは、料金がわからないことです。正確な金額を出せない場合でも、「〇〇円から」「目安は〇〇円〜〇〇円」のように、目安を書いておくと、問い合わせのハードルが下がります。
サービス紹介の書き方の例
外壁の塗装
築10年を過ぎて、外壁の色あせやひび割れが気になってきた方へ。足場の設置から、高圧洗浄、下地の補修、3回塗りまでを一貫して行います。
料金の目安:30坪の住宅で〇〇万円〜〇〇万円(税込・仮の値)
工事の期間:10日〜2週間ほど
流れ:お問い合わせ → 現地の確認(無料)→ お見積もり → ご契約 → 工事 → 完了の確認
会社概要
会社概要は、お客様が「この会社は信頼できるか」を確かめるページです。会社名、所在地、電話番号、代表者、設立年、事業内容、許可や資格などを、正確に書きましょう。代表のあいさつを載せる場合は、代表あいさつの書き方も参考にしてください。会社概要の書き方は会社概要の書き方でまとめています。
よくある質問
問い合わせの電話やメールで、よく聞かれる質問をまとめておくと、お客様は問い合わせる前に不安を解消できます。「見積もりは無料ですか」「どの地域まで対応していますか」「支払いの方法は」といった質問と答えを並べましょう。実際に聞かれた質問から作るのがいちばんです。
お問い合わせ
お問い合わせのページでは、電話番号、受付の時間、フォーム、返事までの目安を書きます。「2営業日以内にお返事します」のように書いておくと、お客様は安心して送れます。フォームの項目は、必要なものだけに絞りましょう。
検索で見つけてもらうための書き方
ホームページを検索で見つけてもらうためには、お客様が検索に使う言葉を意識して書くことが大切です。Googleの「SEOスターターガイド」では、ユーザーがコンテンツを探すときに検索しそうなキーワードを考え、読者を意識して書くことを勧めています。同じものを探していても、そのことをよく知っている人と、よく知らない人では、使う言葉が違うことがあります。
たとえば、業界の中では「外装リフォーム」と呼んでいても、お客様は「外壁 塗装 費用」「屋根 雨漏り 修理」のような言葉で検索しているかもしれません。お客様から実際に聞かれる言葉や、電話でよく出てくる言葉を、文章の中に自然に入れておきましょう。
ただし、同じスターターガイドでは、すべての検索のしかたを予測する必要はないとも説明しています。Googleは、ページとさまざまな検索語句との関連性を把握できるため、検索される語句をそのとおりに使う必要はないとされています。同じキーワードを不自然に何度も繰り返すのではなく、お客様の役に立つ内容を、自然な言葉で書くことを優先しましょう。検索の基本は自分でできるSEOの基本で説明しています。
また、スターターガイドでは、他人のコンテンツをコピーせず、自分の知識に基づいて作ることも勧めています。他社のホームページの文章を参考にするのはよいですが、言い換えて使うのは避けましょう。自社の仕事の経験や、実際にあったお客様の例は、ほかの会社には書けない内容です。
AIを使って文章を書くとき
最近は、AIを使ってホームページの文章の下書きを作ることもできます。たたき台を作るのには便利ですが、そのまま使うと、どの会社にも当てはまるような、ありきたりな文章になりがちです。AIで作った下書きは、自社の具体的な数字や、実際の仕事の様子、お客様の声などを加えて、自分の言葉に直しましょう。また、AIは事実と違う内容を書くことがあるため、料金や資格、実績などは、必ず自分で確かめてください。AIの使い方の注意点はAIでホームページを作るときの注意点で説明しています。
公開前の見直し方
文章を書き終えたら、公開する前に見直しましょう。書いた直後は、自分の文章の問題に気づきにくいものです。少し時間をおいてから読み直すと、わかりにくいところが見えてきます。
公開前に見直すこと
- トップページの最初の画面で、何の会社かがわかるか
- 料金や流れなど、お客様が知りたいことが書かれているか
- 専門用語やカタカナ語が多すぎないか
- 1文が長すぎないか、段落が長すぎないか
- 誤字脱字や、会社名、電話番号の間違いがないか
- 根拠のない「No.1」「最安」などの表現を使っていないか
- スマホで読んだときに、読みやすいか
- 各ページの最後に、問い合わせなどの案内があるか
声に出して読んでみるのも効果的です。読みにくい文や、意味が通らない文は、声に出すとつまずくのですぐにわかります。また、業界の外の人に読んでもらい、わかりにくいところを教えてもらうのもよい方法です。
文章は公開した後も育てる
ホームページの文章は、一度書いたら終わりではありません。お客様からよく聞かれる質問が増えたら、よくある質問に加えましょう。問い合わせの電話で「ホームページのここがわかりにくかった」と言われたら、そこを書き直しましょう。料金やサービスの内容が変わったら、すぐに更新します。
お客様の反応をもとに、少しずつ文章を良くしていくことで、ホームページはより伝わるものになっていきます。ホームページから問い合わせが来ない場合の見直し方はホームページから問い合わせが来ないときで説明しています。
よくある質問
文章を書くのが苦手です。どこから手をつければよいですか?
まずは、お客様からよく聞かれる質問と、その答えを書き出してみましょう。ふだん電話や対面で説明していることを、そのまま文章にするだけでも、お客様に役立つ内容になります。それを、トップページやサービス紹介、よくある質問に振り分けていきます。
文章は長い方が良いのですか?
長さよりも、お客様が知りたいことが書かれているかが大切です。サービス紹介や料金など、お客様が比べて決めるためのページは、詳しく書いた方が役に立ちます。一方で、トップページは、要点を短くまとめ、詳しいページへ案内する方が読みやすくなります。
同業他社のホームページを参考にしてもよいですか?
構成や、どんな項目を書いているかを参考にするのはよい方法です。ただし、文章をそのまま使ったり、言い換えて使ったりするのは避けましょう。自社の経験や実例を書くことで、ほかの会社との違いが伝わります。
キャッチコピーが思いつきません。
まずは「どこで」「誰に」「何をしているか」を一言で書いてみましょう。「〇〇市で、〇〇にお困りの方の〇〇をしています」のような形で十分です。かっこいい言葉より、何の会社かがわかることを優先しましょう。
参照した資料
制度や料金は変わることがあります。手続きの前に、公式の最新の案内を確認してください。
確認日 2026.11.07
