この記事の要点

  • 依頼先は大きく、制作会社、フリーランス、テンプレートと設定代行、ノーコードでの自作の4つに分けられる。
  • 費用は、どこまでを自分たちでやり、どこからを人に任せるかでほぼ決まる。企画や撮影、文章まで任せるほど高くなる。
  • 選ぶときは、目的、予算、社内で使える時間、公開後に誰が更新するかの4つを先に決める。
  • 費用を抑えながら見た目を整えたい小さな会社には、テンプレートを使い、設定や初期の作業だけを任せる方法が合うことが多い。

まず、ホームページ制作の作業を分けて考える

依頼先を比べる前に、ホームページを作るときにどんな作業があるのかを知っておくと、見積もりや提案の違いが見えやすくなります。

01企画目的、誰に向けるか、載せる内容を決める02構成ページの数と、各ページの中身を決める03文章と写真原稿を書き、写真を用意する04デザイン見た目を作る、ひな形を整える05組み込みWordPressなどで動く形にする06公開と設定ドメイン、サーバー、SSL、フォーム07公開後更新、保守、改善
図解ホームページ制作の主な作業の流れ。どこまでを依頼先に任せるかによって、費用と期間が大きく変わる。

制作会社に「全部お任せ」で頼むと、企画から公開後の保守まで、すべての作業を引き受けてもらえます。その分、費用は高くなります。一方、テンプレートを使う方法では、デザインと組み込みの大部分がすでにできているため、残りの作業(文章、写真、設定)を自分でやるか、一部だけを任せるかを選べます。

依頼先ごとの違いは、言い換えると「この流れのどこを、誰がやるか」の違いです。

4つの依頼先の特徴

ホームページ制作の依頼先の比較(費用や期間は、作るページの数や内容で大きく変わる)
項目制作会社フリーランステンプレートと設定代行ノーコードで自作
任せられる範囲企画から保守まで人によって違う設定と初期の作業なし(自分で作る)
費用の考え方作業の量と人数で決まる作業の量で決まるテンプレート代と代行費サービスの月額
期間の目安長め中くらい短め自分の時間しだい
デザインの自由度高い人によって違うひな形の範囲で調整サービスの範囲で調整
社内の手間打ち合わせと原稿打ち合わせと原稿原稿と写真すべて
公開後の更新依頼することが多い依頼か自分で自分でできる自分でできる

制作会社

ディレクター、デザイナー、エンジニア、ライターなど、複数の人がチームで作ってくれます。目的や課題の整理から入り、会社に合った構成やデザインを一から考えてくれるのが強みです。ページ数が多いホームページ、採用やブランドの見せ方に力を入れたいホームページ、予約やシステムとの連携が必要なホームページなど、規模が大きく、要件が複雑な場合に向いています。

一方で、関わる人が多い分、費用は高くなりやすく、打ち合わせや確認の回数も増えるため、期間も長めになります。また、公開後の更新を制作会社に頼む契約になっている場合、ちょっとした文章の修正にも費用と時間がかかることがあります。

制作会社が向いている会社

  • ページ数が多い、または事業が複数ある
  • ブランドの見せ方や、採用に力を入れたい
  • 予約、会員、在庫など、仕組みとの連携が必要
  • 社内に、ホームページを考える時間や担当者がいない
  • 企画や撮影、文章づくりまで、まとめて任せたい

フリーランス

個人で活動しているデザイナーやエンジニアに頼む方法です。制作会社より費用を抑えられることが多く、作る人と直接やり取りできるため、話が早いのが魅力です。

ただし、得意な分野や対応できる範囲は人によって大きく違います。デザインは得意でもWordPressの組み込みは別の人に頼む、文章や写真は用意してほしい、といったこともあります。また、一人で活動しているため、病気や忙しさで連絡が取れなくなったときの備えも考えておく必要があります。頼むときの注意点はフリーランスにホームページを頼むときの注意点で詳しく説明しています。

フリーランスが向いている会社

  • 予算は限られているが、ある程度オリジナルのデザインにしたい
  • 作る人と直接話して進めたい
  • 実績を見て、作風が合う人を見つけられた
  • 公開後は、自分たちで更新するつもりがある

テンプレートと設定代行

WordPressのテーマ(テンプレート)を買い、ひな形のデザインをもとに、自社の文章と写真を入れて作る方法です。デザインと組み込みはテーマの段階でできているため、作る作業は「中身を入れる」「設定する」が中心になります。

サーバーやドメインの設定、WordPressのインストール、テーマの初期設定など、慣れない人がつまずきやすい作業だけを、テーマの販売元などに任せることもできます。デザインを一から作らない分、費用と期間を大きく抑えられ、公開後も自分たちで文章や写真を更新できます。

一方で、デザインはひな形の範囲での調整になるため、「ほかの会社とまったく違う見た目にしたい」という場合には物足りないかもしれません。また、文章と写真は自分たちで用意する必要があります。

テンプレートと設定代行が向いている会社

  • 費用と期間を抑えて、きちんとした見た目のホームページがほしい
  • ページ数は10ページ前後までで足りる
  • 文章や写真は、自分たちで用意できる
  • 公開後は、自分たちで更新したい
  • 難しい設定だけは、人に任せたい

ノーコードで自作

ホームページ作成サービスを使い、すべて自分で作る方法です。費用は最も抑えられ、思い立ったときにすぐ始められます。ブロックを並べるように作れるため、パソコンが苦手でなければ、数日で形にできることもあります。

ただし、デザインの整え方、文章の書き方、検索の設定まで、すべて自分で考える必要があります。時間がかかるうえ、「なんとなく素人っぽい」仕上がりになることもあります。また、サービスの仕組みの上で動くため、データの持ち出しやサービスの継続について確かめておきましょう。ノーコードとWordPressの違いはノーコードとWordPressの比較で説明しています。

ノーコードで自作が向いている会社

  • とにかく費用をかけずに始めたい
  • 自分でホームページを作る時間がある
  • まずは小さく作って、反応を見たい
  • デザインや文章を考えるのが好き

費用はどう決まるのか

ホームページの費用は、依頼先の種類よりも、「何を、どこまで任せるか」で大きく変わります。同じ制作会社でも、ページ数や作業の範囲によって、費用は何倍も違ってきます。

デザインを一から作るページの種類が多いほど増えるページの数ページごとに作業が発生する文章を書いてもらう取材や原稿の作成写真を撮ってもらう撮影の日数と人数特別な機能予約、会員、検索など公開後の保守毎月の費用になることが多い
図解費用に影響しやすい作業の目安(大きいほど費用が膨らみやすい。数値は考え方を示すための仮の値)

費用を抑えたい場合は、次のように「自分たちでできることは自分たちでやる」ことを考えます。

  • 文章は、自分たちで書く(AIや例文を参考にしてもよい)
  • 写真は、スマホで丁寧に撮る、または必要なものだけを撮影してもらう
  • デザインは、テンプレートのひな形を使う
  • ページの数を、最初は必要なものだけに絞る
  • 特別な機能は、本当に必要かを見直す

見積もりの見方はホームページ制作の見積もりの見方で説明しています。

期間はどう決まるのか

期間も、作業の範囲と、社内の準備によって変わります。依頼先が作業を早く進めても、原稿や写真がそろわない、確認に時間がかかるといった理由で、公開が遅れることはよくあります。

期間が延びやすい理由と対策
延びやすい理由対策
原稿や写真がそろわない依頼の前に、載せる内容の担当を決めておく
社内の確認に時間がかかる確認する人と、確認の期限を決める
途中で方向性が変わる最初に目的と、参考にしたいホームページを伝える
修正の回数が多い修正は、まとめて一度に伝える

制作会社に一から頼む場合は数か月、テンプレートを使う場合は、原稿と写真がそろっていれば数週間で公開できることもあります。期間の考え方はホームページ制作にかかる期間で詳しく説明しています。

依頼先を選ぶ前に決めておく4つのこと

依頼先を比べる前に、次の4つを社内で決めておくと、選び方に迷いにくくなります。

目的

ホームページで何をしたいのかを、一言で言えるようにしておきます。「問い合わせを月に○件ほしい」「採用の応募を増やしたい」「取引先に信頼してもらえる会社概要がほしい」など、目的によって、必要なページや力を入れるところが変わります。

予算

作るときの費用だけでなく、サーバーやドメイン、保守など、毎月や毎年かかる費用も含めて考えます。作るときは安くても、毎月の保守費用が高く、数年で見ると割高になることもあります。

社内の時間

原稿や写真を用意する、打ち合わせに出る、できあがったものを確認する、といった作業には、社内の時間も必要です。忙しくて時間が取れない場合は、文章や撮影まで任せられる依頼先を選ぶ方が、結果的に早く公開できます。

公開後の更新

お知らせや実績、ブログなどを、誰がどれくらいの頻度で更新するのかを決めておきます。社内で更新したいなら、更新のしやすい仕組み(WordPressなど)で作ってもらう、操作の説明を受けるといったことを、依頼の段階で伝えておきましょう。

状況別のおすすめ

ホームページを作りたい特別な機能やページ数が多い制作会社オリジナルのデザインにしたいフリーランス制作会社費用と期間を抑えたいテンプレートと設定代行費用をかけず自分で作りたいノーコードで自作テンプレートを自分で
図解会社の状況から依頼先を選ぶ目安。迷ったら、予算と社内の時間から考える。

開業したばかりのお店や個人事業

まずは費用を抑えて、営業時間、メニュー、料金、アクセス、問い合わせ先がわかるホームページを早く用意するのが大切です。テンプレートを使う方法か、ノーコードで自作する方法が向いています。事業が軌道に乗って、載せたい内容が増えてきたら、ページを足していけば十分です。

社員数名から数十名の会社

会社の信頼を伝えるための会社概要、事業の説明、実績、採用、問い合わせなどのページが必要になります。デザインにこだわりがなければ、テンプレートと設定代行で費用を抑え、浮いた分を写真の撮影や文章に使うのも一つの方法です。ブランドの見せ方や採用に力を入れたい場合は、制作会社やフリーランスへの依頼を検討しましょう。

古いホームページを作り直したい会社

今のホームページで困っていること(更新できない、スマホで見づらい、問い合わせが来ない)を整理してから、依頼先を選びます。自社で更新できないことが一番の不満なら、自分たちで更新できる仕組みで作り直すことを最優先にしましょう。進め方はホームページリニューアルの進め方で説明しています。

依頼先と話すときに確かめたいこと

どの依頼先を選ぶ場合でも、契約の前に次の点を確かめておくと、後のトラブルを防げます。

契約の前に確かめること

  • 見積もりに含まれる作業と、含まれない作業
  • 修正は何回まで、どの段階まで対応してもらえるか
  • 原稿や写真は、誰が用意するのか
  • ドメインとサーバーは、誰の名義で契約するのか
  • 公開後の更新や保守は、どこまでが費用に含まれるか
  • 完成したホームページのデータや、デザインの権利は誰のものになるか
  • 自分たちで更新するための説明があるか

特に、ドメインとサーバーの名義は大切です。依頼先の名義で契約されていると、依頼先と連絡が取れなくなったり、別の会社に移ったりするときに、ホームページを引き継げないことがあります。できるだけ自社の名義で契約しましょう。

依頼先の探し方と比べ方

依頼先の候補は、知り合いの紹介、同じ地域や同じ業種の会社のホームページの下に書かれた制作者の名前、制作会社やフリーランスの紹介サイトなどから探せます。気になるホームページを見つけたら、どこが作ったのかを問い合わせてみるのも一つの方法です。

候補が見つかったら、2〜3か所から話を聞き、見積もりや提案を比べます。比べるときは、金額だけでなく、次の点を見ましょう。

  • 自社の業種や規模に近い実績があるか。 大企業向けの実績ばかりの依頼先だと、小さな会社には費用や進め方が合わないことがあります。
  • こちらの目的を聞いてくれるか。 最初の打ち合わせで、デザインの話より先に、誰に何を伝えたいのかを聞いてくれる依頼先は、目的に合ったホームページを作ってくれる可能性が高いでしょう。
  • 見積もりの中身が具体的か。 「ホームページ制作一式」のように中身がわからない見積もりは、後から追加の費用が出やすくなります。
  • 公開後の付き合い方がはっきりしているか。 更新を頼むときの費用、連絡の方法、返事の目安を確かめます。

依頼先を変えずに費用を抑える工夫

依頼先を決めた後でも、頼み方を工夫すると費用を抑えられることがあります。まず、最初に作るページを、本当に必要なものだけに絞ります。トップページ、サービスの説明、会社概要、問い合わせの4ページほどで公開し、事例やブログは公開後に自分たちで足していけば、最初の費用は小さくなります。

次に、原稿と写真を、依頼の前にできるだけ用意しておきます。依頼先が原稿を書くための取材や、写真の撮影の日数が減るほど、費用は下がります。完璧な原稿でなくても、箇条書きで「載せたいこと」をまとめておくだけで、打ち合わせの回数を減らせます。

よくある失敗

依頼先選びでよくある失敗は、安さだけで選ぶことと、丸投げしてしまうことです。

安さだけで選ぶと、見積もりに含まれていない作業が後から追加になったり、公開後の更新ができない作りになっていたりして、結果的に高くつくことがあります。反対に、「プロに任せれば大丈夫」と丸投げすると、会社の強みやお客様のことが伝わらないまま作られ、どこの会社にも当てはまるホームページになってしまいます。

どの依頼先を選んでも、会社のことを一番よく知っているのは自分たちです。目的やお客様のこと、ほかの会社との違いは、自分たちの言葉で依頼先に伝えましょう。

CRAFTの場合

CRAFTは、会社やお店のためのWordPressテーマを販売しています。テーマの価格は10,000円(税込)の買い切りで、サーバーやドメインの設定、WordPressのインストール、テーマの初期設定など、最初の作業を任せたい場合は、初回セットアップ(19,800円、税込)も用意しています。デザインを一から作らない分、費用と期間を抑え、公開後は自分たちで文章や写真を更新できます。

文章や写真は、お客様に用意していただく形です。オリジナルのデザインや特別な機能が必要な場合は、制作会社やフリーランスへの依頼の方が向いています。テーマの購入についてはテーマの購入、初期設定の流れは初期設定を参照してください。

よくある質問

制作会社とフリーランス、どちらに頼む方が安心ですか?

どちらが安心というより、頼みたい内容と相性で選ぶのがよいでしょう。複数の人で役割を分けて進めてほしい、担当者が変わっても続けてほしい場合は制作会社、作る人と直接やり取りしたい、費用を抑えたい場合はフリーランスが向いています。どちらの場合も、過去の実績と、契約の内容を確かめましょう。

テンプレートを使うと、ほかの会社と同じ見た目になりませんか?

同じテーマを使っている会社はありますが、色や写真、文章、ページの組み合わせを変えると、印象は大きく変わります。特に写真は、自社のものを使うだけで、ほかの会社とはまったく違う見た目になります。

自分で作るのと、人に頼むのとでは、検索の順位は変わりますか?

作った人によって順位が決まるわけではありません。検索で大切なのは、お客様の知りたいことが載っているか、ページの設定が整っているかです。ただ、検索の設定に慣れた人に頼むと、基本の設定の漏れは少なくなります。

一度頼んだ後に、別の依頼先に移ることはできますか?

ドメインとサーバーが自社の名義で、WordPressなどの一般的な仕組みで作られていれば、別の依頼先に移ることは難しくありません。依頼先の独自の仕組みで作られている場合や、名義が依頼先になっている場合は、移るのが難しくなることがあるため、契約の前に確かめておきましょう。

参照した資料

制度や料金は変わることがあります。手続きの前に、公式の最新の案内を確認してください。

確認日 2026.11.07